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Vol. 50 [「超」入門 失敗の本質]

公開日: : Core Infinity 通信

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  Core Infinity 通信【Vol. 50】   2012/06/04
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【「超」入門 失敗の本質】
 この本をご存知ですか?
   「超」入門 失敗の本質 日本軍と現代日本に共通する23の組織的ジレンマ
   By 鈴木 博毅
   http://astore.amazon.co.jp/hitotoikimono-22/detail/4478016879
 あちこちで取り上げられていますので、すでに読まれているかもしれません。
 本書は、タイトル通りの内容です。
 もともと、
   失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)
   By 戸部 良一, 寺本 義也, 鎌田 伸一, 杉之尾 孝生, 村井 友秀, 野中
     郁次郎
   http://astore.amazon.co.jp/hitotoikimono-22/detail/4122018331
 という書があり、今回紹介する本の著者の鈴木さんが、この中からエッセン
スを23項目抜き出されたものです。
 この中で特に印象に残ったことが4つあります。
 ①日本軍は、「体験的学習」から戦略の指標を見つけた。
 しかし、勝利に内在する指標を理解せず再現性がないために、
   ・成功体験のコピーに陥る
   ・一点突破、全面展開
 という方法を採用した。
 一方米軍は、「勝利につながる効果的な戦略を選ぶ」。
 常に戦略があることで、勝利の再現性がある。
   ・日本軍の空母・輸送船の撃沈
   ・無意味な戦闘は回避
 という方法を採った。
 ②日本軍は、型の反復訓練、鍛錬・改善により達人を生み出す。
 米軍は、既存の戦闘を無力化する新モデルを生み出す。
 ③日本人は、成功の本質ではなく、型と外見だけを伝承する。
 ④過ちを認め、正しい方向に向かう方向転換は、以下の理由により出来なかっ
  た。
   ●多くの犠牲を払ったプロジェクトほど撤退が難しい
    (損を取り返そうとするギャンブラーと同じ)
   ●「未解決の心理的苦しさ」から安易に逃げている
    (対策を見つけていない状況時に、見つけていない苦しさから逃れる
     ために、問題を考えることを嫌うこと)
   ●建設的な議論を封じる誤った人事評価制度
    (無謀な判断をした者を罰しない、あるいは異論や疑問を差し挟む人
     物を左遷させる)
   ●「こうであってほしい」という幻想を共有する恐ろしさ
    (リスクが起こらない可能性に期待してすべてをかける)
 現在の日本の状況をも説明されています。
 第2次世界大戦当時と現在、同じ日本人だからでもありますが、何も変わっ
ていません。
 ここで、素直に「日本人には、いつ、どのような状況下においてもこのよう
な特性がある」と自覚することから始めるしかないように感じます。
----------------------------------
 ここで、コーチとしての視点、研修講師として企業活動を支える立場として
の視点から、何かをお伝えしなきゃいけないと思うのですが、どうにもまとめ
きれません。
 自分の持っている日本人としての思考や感覚を捨てなきゃいけないと言われ
ているように感じるからでしょうか。
 もちろん、書かれていることは論理的にはよくわかります。
 日本人的思考のパターンとその弱点も。
 それでも、私はコーチとしてお伝えします。
 これからの日本の生きる道として、暫定的に以下の4点を挙げておきます。
    『ゲームのルールを自ら作り出す』
    『メンツを捨て、成功の本質に基づいた戦略を立てる』
    『リスクを隠さない。リスクに正面から立ち向かう』
    『思いの強さではなく、個人の能力によって人事を行う』
 これらが、これからの日本が立つ術です。
 「日本が」というと大きすぎますね。
 「日本に住む私たちが」としましょう。
 「日本に住む私たち」とは、国籍、人種、生まれた国、性別関係なく、「日
本という土地で日常生活を営む私たち」としましょう。
 経済、生きがい、生活満足度、これらは、「日本という土地で日常生活を営
む私たち」が実感するものです。
 「世界から影響を受ける仲間たち」という視点でまとめました。
 上記4点を裏返した現状は、日本人の美徳とされているものです。
 果たして、書いたようなことは実現できるのでしょうか?
 日本では、
 出る杭は叩かれます。
 出過ぎた杭は叩かれても引っ込みませんが、あらゆる方向から叩き続けられ
ます。
 もしくは、他を叩き続けなければなりません。
 例えば、織田信長公のように。
 こんな、二者択一のようなリーダー論、戦略論は、今の時代で捨て去りませ
んか?
 リーダーはもっと合理的なものです。
 戦略ももっと合理的なものです。
 リーダーのもとに集まったメンバーももっと合理的な思考をするものです。
----------------------------------
 救いがあるとしたら、
    ●個人の能力、技能、開発力はとても優秀である。
 です。
 これは、本書でも、歴史的にも例がたくさん挙げられています。
 だからって、「日本人は優秀だ」などという優生思想をもとにした言葉では
ありません。
   ●日本人にも、世界の人物に並ぶことができる優秀な人物はいる。
 という普通のことです。
 ほかの人種、国籍で人を比較して優劣を述べるのは無意味です。
 自分に能力がないことで比較するから、時には勝ち、ときには負けるのです。
 「勝負」「優劣」の価値判断が、『人生の幸せ』から遠ざけているのです。
 個人と集団を区別し、価値判断からも自由になりましょう。
 もちろん、商売、外交、スポーツではルールにのっとって、
 あるときには「唯一の選択肢になり(=単独優勝)」
 あるときには「競争で勝つ」
 ことも必要です。
 「ルールの穴をいかに見つけてズルをするか?」
 ではなく、
 「合理的なルールをつくって、周囲をいかに納得させるか?」
 としませんか?
----------------------------------
 さて、実践には、何に関心を向けていけばよいでしょうか?
 単なる文章としてではなく、
    「何を」「どのように」実践に移すか?
    「障害になりそうなものは何か?」
 これらを常に考えてください。
    『あなたは何をしますか?』
----------------
※補足
 途中で「まとめきれない」と書いた理由は、
   ・意地やこだわりで「やる気」を見せた司令官に指揮を任せて、その方
    面の艦隊や軍団の壊滅を招いた。
 ともあったからです。
 本人のやる気、再チャレンジはとても大切ですが、能力に応じたことをさせ
るのも大事とわかります。
 けれども、「戦の結果は時の運」とも言います。
 結果だけで判断していいとは言い切れません。
 もちろん、
   「勝ちに理由なし。負けに理由あり。」
 として、きちんと分析して合理的判断のもと、再チャレンジするのであれば、
大歓迎なのです。
 もしかすると、日本人に欠けがちなリーダーの特質として、
   『敗因の合理的分析能力』
 を挙げてもいいでしょう。
 ここまで書いて、一つ気づきました。
   『敗因の合理的分析能力』
 といった場合、
   「責任の追及」になり、追及された側は「自分に都合がいい言い訳を述
   べる」
 となりがちです。
 直接の現場の責任者を「責任者」として罰することはよく行われています。
   『敗因の合理的分析能力』
 とは、その背後にある、組織の、もしくはトップの問題をしっかり見据える
ことができない文化が問題なのですね。
 大きな組織になれば、「犯すべからず」レベルのカテゴリーの人が必ずと言っ
ていいほど居ます。
 その人たちの失敗は、咎められることは少ない、ですよね。
 「失敗」と評価される事態となったら、その下の人たちの立場が危ういので、
失敗がなかったことになったり、現場の責任になったり。
 これ以上のことは憶測なので、これくらいにしておきます。
 ただ、そういう組織では、商売、外交、スポーツなどどの分野でも世界を相
手には戦えないでしょうね。
-------------------
※※補足2
 こんなことまで触れなきゃいけないと感づいて、「まとめきれない」と感
じていたのだと、今気づきました。
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 ・時 間:19:00~20:30
 ・場 所:ホテル ボストンプラザ JFKラウンジ(JR草津駅西口側)
 ・参加費:1,000円(飲食費は別途実費をお支払いください。)
 ・テーマ:今を生きるとは?
 詳細は、http://www.facebook.com/pages/kafesadopureisu/104619209602562
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 日本コーチ協会 京都チャプターの例会のご案内
 お申込みは、Webサイト( http://www.jca-kyoto.jp/)をご覧ください。
●6/24(日)例会
テーマ  コーチング基礎講座「質問力」
講師  京都チャプター副代表   真辺 一範氏
□日 時□ 2012年6月24日(日)13:30~16:30
□場 所□ ウィングス京都
□参加費□ 正会員2,000円  一般3,000円
□内 容□ コーチの質問の3つの目的 効果的な質問をつくるための9つのポイント など
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  • 素の自分をさらけ出せる場『原点』を一緒に創るコーチ
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    素の自分をさらけ出せる、安心・安全な場『原点』をまだ持っていない人と一緒に『原点』を創っていくのが、私の役割です。

    詳しくは、下記プロフィールをご覧ください。
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