Vol. 15 [子どもであることを止めた瞬間]
公開日:
:
Core Infinity 通信
「自分らしく100%表現」の 若狭 喜弘「Yoshi(よし)」です。
『Core Infinity 通信』を引き続きご購読いただきましてありがとうござい
ます。
【子どもであることを止めた瞬間】
落合恵子さんのエッセイは、いつもズン、と心に来ます。
ちょっと重く始めてみました。
自分自身の「子どもであることを止めた瞬間」を思い出すと、今、コー
チングを学び、サービスとして提供している原点のような気がしてなりま
せん。
落合さんのエッセイは、読まれたでしょうか?
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
落合恵子さんの「積極的その日暮らし」
その号のタイトルは、「体感」
(朝日新聞2010年7月24日付朝刊)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
そのコラムの中では、
・落合恵子さんのお母さんが「子どもでなくなった瞬間」
・イタリアの女性作家、スザンナ・タマーロの小説「心のおもむくま
まに」(泉典子・訳、草思社)で、主人公である祖母の話
の2例が綴られていました。
落合さんの文章を読んでしばらく経って、Yoshi(よし)の「子どもでな
くなった瞬間」をパッと思い出しました。
Yoshi(よし)は、小学校1年生のときに父が亡くしました。
私が長男で、弟が二人居ます。
一番下の弟は、3月に生まれました。
父は、その年の7月に病気で亡くなりました。
弟二人に母、祖父母の6人家族となりました。
それから数年経ち、
祖父も、小学校6年生のときに亡くなりました。
男で最年長は、Yoshi(よし)となりました。
「これからお前が家長だから、しっかりしなさい。」
言われたのが、どちらのときだったかわかりません。
楔(くさび)を打ち込まれたのがどちらだったのかわかりません。
でも、この時期だったのは確かです。
『子どもであることを止めました』
正確に言うと、「子どもとしての自分を客観的に見る自分を持つように
なりました」
だからって、新聞配達を始めたわけではなく、農家の長男ですが農業の
主な働き手になったわけでもありません。
立場と視点だけが、家長になりました。
葬式、火葬後の御骨拾いで、防熱ゴム手袋が固くて箸を使えなくてその
旨言ったら、「しっかり拾いなさい」。
家族としてお付き合いのある方への年賀状の差出人欄に自分の名前が書
かれるようになりました。
そのような方からの年賀状の宛先にも、Yoshi(よし)の名前が書かれて
いました。
弟への育て方、躾を見ていて、「自分なら、こう育てる」と思っていま
した。
明治生まれの祖母の育て方を「古い」と言う訳ではありません。
戦中産まれの母の育て方を「形式的平等主義」と言う訳でもありません。
ただ、他にやりようがあるだろう、と思っていました。
子育てや家族関係について、
「母、祖母の子ども時代のリアルな話を伝えて諭してやって欲しい
な」
「隠したり、すかしたりせずに、本人に関わることは全部話して欲
しいな」
「結論だけじゃなく、決めるところにも参加させて欲しいな」
「”ダメなところ”をよその人に言わないで欲しいな」
(謙遜と期待外れ感の両方を感じた)
「嫁姑の対立関係に逃げ込まないで欲しいな」
と思っていました。
その上、
「お前には、お父ちゃんがいやへんのやさかい、もっとひっさんてんと。」
(翻訳:お前には、お父さんが居ない。だから、人様の前に出るよ
うな、目立つようなことをしてはいけないよ。)
と、祖母から言われました。
そのくせ、小学校時代、学級委員に選ばれたときには、喜んでくれてい
ました。
今から思うと混乱した、高度に阿吽の呼吸を求めるメッセージだとわか
りますが、当時はYoshi(よし)も混乱して訳がわからないままで、その状
態を常に引きずっていました。
そして、
これらのことがあり、『子どもであることを止めました』
これは笑い話ですが、小学校時代、5年生くらいで、
「この年で”スカートめくり”なんか、無邪気にできないな」
と思った記憶があります。それまでも”スカートめくり”をしたことがあ
りませんでした。
これは、「”子ども”を客観的に見ていた」という例です。「家長」の話
ではありません。
このように、鬱屈した影の部分を持った少年時代でした。
周りからは、そんな葛藤を抱えて眺めているとは思われていなかったよ
うですが。
今でもその時の想いが行動を決めているのでしょう。
その結果、プラスの感想を聞かせてくださる方もいらして、
大学時代に帰省していた際、叔父から
『お前が居ると、お前の家が落ち着くな』
と言われました。
『だから、家をしっかり継げよ』
という意味と
『居るだけで、家の軸が落ち着いたのを感じるぞ』
という意味の両方だったのでしょう。
叔父は存命ですが、確認するのは野暮なので、確かめないでしょうね。
これらのことから、
●子どもはすべてを見ている
●他人に自慢しなくてもいいから、家族のことを謙遜、卑下しては
いけない
●ほめるときには、しっかりほめる
●阿吽の呼吸を、理解と練習させずに人に求めてはいけない
●事前に判断して選ぶこと無しに、すべての情報を目の前に並べる
ことが大切
●困っている人に必要なのは、結論やアドバイスではなく、リアル
な体験談が有効
●「責任を持つ」心の保ち方
●客観的な視点を持つこと
●「もし、自分ならば・・・」という視点を持つこと
●場の雰囲気を感じる
●場が揺れているときには、基盤を作る
ことが大切だと理解しました。
●子どもに「子どもを止めさせる」ことは簡単にできる
コーチとしての基盤というよりも、Yoshi(よし)の人間性の基盤となっ
た出来事のお話でした。
書きながら、思い出した話がいくつかありました。
機会をみて記します。
さて、前回も問いかけましたが、
もう一つ、「内なる自然」とはどういうことだと思われますか?
あなたの体験を元に、この感覚を思い出してください。
では次回、お楽しみに。
若狭 喜弘(Yoshi)
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□日 時□ 2010年9月26日(日)13:30~16:30
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※本記事は、「内なる自然」のメール通信との合併号として
Ameblo「あなたの内なる自然 http://ameblo.jp/inner-nature/」に
投稿したものと同じです。
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