父性と母性をコーチングに使う

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　仕事のプロのためのコーチング技術 MINI　2013/03/15
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　『原点』を一緒に創るコーチ 若狭 喜弘（Yoshi：よし）です。

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★『原点』コーチング（名称を変更しました）
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　最近、私の活動の公式Webサイト（ http://core-infinity.sakura.ne.jp/ ）
のプロフィール欄を書き下しました。
　これまで書いたつもりでいましたが、端的に私を理解いただけるものを公
開していませんでした。
　書いている途中でのある思いが浮かびました。

　　　　・父も祖父も小学校までに亡くなりました。
　　　　・そうすると、「父性」をどうやって体験したのだろうか？
　　　　・もしかすると、「母性」だけしか受けてこなかったかもしれない。

　と、父とのことについて、まず浮かんできました。

　　　　・とすると、今の私は「父性」を欲しているのだろうか？
　　　　・「父性」への感受性が欠けているのだろうか？
　　　　・他人に接するときには、「父性」を強く求めているのだろうか？
　　　　・もしくは、「父性」が極めて希少なものであると思って、常に最
　　　　　大パワーで放出しているのだろうか？

　などと、自分の『コミュニケーションの癖』を考えました。

　つらつらと考えると、

　　　　コーチングは、コーチが「父性」を発揮する場と感じている。
　　　　「父性」が大切だと思って、必ず実行することや規律性を強く求め
　　　　ている。
　　　　でも、「父性」の使い方がわからないので、中途半端になっている。

　あなたはどうですか？
　と質問する前に、「父性」と「母性」について、理解を深めましょう。

★この文章は、このような視点で自分にあてはめてお読みください。

　　　『あなたのコーチングに、どのように父性を活かすか？母性を活かす
　　　　か？』

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　交流分析（TA）のエゴグラムは、「親」「大人」「子」に３区分され、
「親」はさらに区分があります。

　　　CP（批判的な親, Critical Parent）
　　　NP（擁護的な親, Nurturing Parent）

　おおよそ、CPを父親的、NPを母親的とイメージしてください。
　（誰もが両方持っていて、男性でNPが強かったり、女性でCPが強い人もい
　　ます。その人たちが特殊なのではなく、たまたま調べた時点でそのよう
　　な傾向が出ただけです。ご注意ください。）

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CP（批判的な親）は、厳格な規範意識や支配的なリーダーシップ、権威主義
的な存在感を感じさせる行動パターンで、これが強すぎると支配的で抑圧的
なイメージを与えるが、これが弱すぎると自信の欠如や優柔不断を感じさせ
ることになってしまう。

NP（擁護的な親）は、それと正反対の特徴を持つ自我状態であり、寛容な精
神や情緒的な人間関係を重視する行動パターンであり、厳しさや規則正しさ
には欠けるが、他人への優しさや思いやりが強いので共感的な人間関係を築
きやすいという特徴がある。

（[交流分析(transactional analysis)のエゴグラム(egogram)]
　　http://digitalword.seesaa.net/article/23897981.html より引用）
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　ちょっと極端ですね。
　どちらか一方だけでは、コーチングにならないですね。
　両方あったとしても、相手の態度に交互に出てきたら、どんなコミュニケー
ションをとれば自分が安全でいられるのか、わからなくなってしまいます。

　実は、交流分析のエゴグラムには、「大人（Adult）」というカテゴリーも
あります。
　「大人」は、「I am OK. You are OK. 」のコミュニケーションをするとき
の心の状態です。
　「親的」なコーチングやコミュニケーションでは、「大人」「批判的な親」
「擁護的な親」を組み合わせて振舞っていくことになります。

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　一般的な「父性」「母性」についても記しておくと、

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母性は、相手(子供など)を自分の中に包み込んで保護しよう、守ろうとする
のに対して、父性は、相手を自分から分離・独立させた上で、子供がうまく
自活していくことができるように、外からフォロー・援助を加えようとする、
といった違いがあると考えられる。

母性と父性の違いを一言で言えば、母性は「内部に閉じた」世界＝自分の子
宮胎内相当の世界に相手(子供)を置こうとする、子供を親に「癒着・依存さ
せる」性であり、一方、父性は「外部へと開かれた」世界に相手(子供)を置
こうとする、子供に対して親からの「分離・自立を促す」性である、と言え
る。

（[想]母性と父性(長文)
　　http://d.hatena.ne.jp/kazuki62/20090123/1232680479 より引用）
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　やっと私たちの目的に、近い話になってきたように感じますね。

　　　●「父性」は、分離・独立・自立を促し、外からフォロー・援助を与
　　　　えようとする。
　　　●「母性」は、自分の中に包み込んで保護・擁護して守ろうとする。

　どのようにお感じになりますか？

　私（Yoshi：よし）は、このように思いました。

　　　●「父性」は、実行を約束すること、約束を守ることを手出しせずに
　　　　見守る。
　　　●「母性」は、心身の安全を何よりも優先する。

　とすると、『原点』を一緒に創るコーチングはこのようになります。

　　　●通常のコーチングでは、「母性」で信頼関係を築きつつ、対話の中
　　　　では「父性」を前面に出す。
　　　●『原点』を一緒に創るコーチングでも、「父性」も「母性」もとも
　　　　に必要。
　　　●ただし、『原点』を見失っている人に対して最初の段階では、「母
　　　　性」でまずは受け止め、「絶対の安全領域」であると感じてもらい、
　　　　「安全領域」への信頼を高めてもらう。
　　　●「安全領域」への信頼が当然となった時、もしくは「ひとまず信頼
　　　　してもいいかな」と感じられた段階から「父性」を出していく。た
　　　　だし、変化を急ぎ過ぎない。

　「信頼する」とは、理性でコントロールできない心の状態です。
　一瞬で変わる可能性もありますが、現実にはとても時間がかかると思って
いた方がいいでしょう。
　理性（思考や頭）で判断して、急いではいけません。
　まさにそうだったので、目の前の人が『原点』を持てなかったのですから。

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　仕事のプロであるあなたのコーチングがもっとうまくなるためには、

　　　『「母性」で信頼関係を築きつつ、対話の中では「父性」を前面に出
　　　　す。』

　としてください。

　私（Yoshi：よし）は、『原点』を一緒に創るコーチとして、

　　　『原点』を見失っている人に対して最初の段階では、「母性」でまず
　　　は受け止め、「絶対の安全領域」であると感じてもらい、「安全領域」
　　　への信頼を高めてもらう。
　　　「安全領域」への信頼が当然となった時、もしくは「ひとまず信頼し
　　　てもいいかな」と感じられた段階から「父性」を出していく。ただし、
　　　変化を急ぎ過ぎない。

　という方針で、クライアントと対話を続けます。

　まずこの『原点』を持てれば、実は目標達成も簡単ですよ。
　苦労はするでしょうけれど、その苦労を苦労とは、これっぽっちも思わな
いことでしょう。

※以下のWebサイトを参考にしました。
　●[想]母性と父性(長文)
　　http://d.hatena.ne.jp/kazuki62/20090123/1232680479
　　（Bitter,sweet,Days And Nights　より）

　●[交流分析(transactional analysis)のエゴグラム(egogram)]
　　http://digitalword.seesaa.net/article/23897981.html
　　（分かりやすい“心理学用語事典・学術用語事典”のブログ！
　　　Keyword Project＋Psychology　より）

　　　　　　　　　　　　　　　　　　若狭 喜弘（Yoshi）

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