教える？教えない？

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　仕事のプロのためのコーチング技術 MINI　2013/08/06
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　生きる『原点』を一緒に創るコーチ 若狭 喜弘（Yoshi：よし）です。

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　生きる『原点』を一緒に創るコーチの若狭　喜弘（Yoshi：よし）です。

　今回は、「教える？教えない？」のお話です。

　昨日（2013年8月5日）に、テレビドラマ「居酒屋もへじ２」がありました。
　水谷豊さん主演で、前回の「居酒屋もへじ」が、コミカルな流れが良かっ
たので観ました。
　評価は、２チャンネルに流れているのと同じような感想を持ったので、こ
こでは書きません。

　と言いつつも、
　このメール通信、Blogで話題にしたいな、と思うエピソードがありました。

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　もへじ（主人公の名前）は、３人の血のつながらない子たちと一緒に暮ら
しながら、居酒屋をやっている。
　修行時代は、京都の料亭でとても大変な思いをしたらしい。
　一番上の男の子は、大学入試の２浪中。
　いつも不機嫌で、その上予備校にも行っていない模様。

　ところが、ひょんなところから情報が漏れてきて、何でも「和食料理店で
アルバイトしている」とか。
　もへじは様子を見に行った。
　遠くから見ていると、その息子が先輩から
　「早くやれと言ってるんじゃないんだよ。丁寧にやれと言ってるんだよ」
　と胸ぐらをつかまれ、叱られている様子。
　その後、土下座して謝っていた。

　もへじはそれを見て後、居酒屋を放っぽってどこかに行ってしまい、夜遅
くに店にひどく酔って戻ってきた。

　（そして時が経ち、二人で旅をして翌朝浜辺で）
　「僕を弟子にしてください」
　と息子から切り出され、最初は素っ気ない素振りだったが、内心とても嬉
しくて、最後は息子を海の中に引き込んで、二人で大騒ぎして喜んだ。
（「居酒屋もへじ２」より、ドラマを視聴して抜き書きした）
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　突っ込みどころは満載ですが、批評は脇に置いといて・・・。

　私（Yoshi：よし）が思ったのは、

　　　　「息子をどのように修行させたら、一人前にできるだろうか？」

　あなたはコーチングする、というか、指導する立場です。
　そうすると、

　　　　●教えるか、教えないか
　　　　●教えるならどの程度か
　　　　●それはどのように？

　を、常に考えていらっしゃるはずです。
　一人前に育てなければなりません。

　「一人前」って、すべて完璧にできるようになった状態のことを言いません。

　　　　「一通りのことはできる。でもまだ未熟。
　　　　　その後に、決まりきったことをきちんとできる能力を身に付け、
　　　　　新しい状況に対応する、その状況から学び、対処できる柔軟性を
　　　　　持っている」

　ということです。
　私はコーチなので、「そのためにはコーチングだよ」とは思います。
　ですが、その方法には「こうやればいい」という一つの決まったパターン
がある訳ではありません。

　質問とか、傾聴とか、フィードバックとか、承認だとか、状況に応じて使
えるスキルはすべてコーチングの中に含まれています。
　ただ「コーチングを使えばいい」というものではありません。

　私は、

　　　　「信じて、見守るのみ」

　と感じます。
　コーチングも部下指導も、話しをする時間は、実践時間に比べると一瞬で
す。
　実践時間とは、コーチングでのクライアントさんが決めたことを日常生活
の中で実践する時間ですし、部下指導では部下の方が仕事をする時間です。
　その時に、何をして何をしないか、というと、

　　　　「信じて、見守るのみ」

　だと思うのです。
　で、コーチングや部下指導の時間は、そのための相談時間です。
　「自分を安心させるための時間ではない」と付け加えておきます。

　だとしたら、

　　　何を話したらいいでしょうか？
　　　何を質問したらいいでしょうか？
　　　何を教えたらいいでしょうか？
　　　どんなメッセージを伝えたらいいでしょうか？

　ただ一つの正しい答えというのはありません。

　まずは考え続けてください。
　そのうち、考えるのがしんどくなってきます。
　「監視しとかなきゃ」・・・・なぜか「見守る」が「監視」にすり替わっ
ています。
　その思いもしんどくなって、手放してみます。
　そうしたら、部下の方は、より生き生きと、成果を出し始めるかもしれま
せん。
　逆に、成果を出せなくなるかもしれません。
　それでも我慢して手放し続けます。
　すると？

　どうなるでしょうか？
　「手放す」とは、どうすることでしょうか？

　ただ一つの正しい答えというのはありません。
　チャレンジあるのみです。

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　ドラマの話に戻ると、知がつながっていないとはいうものの、だからこそ、
料理人として自分が育てるのは大変じゃないのかな、と思ったのでした。
　一見理不尽なことにも意味があるし、
　理不尽でしかないことからも、新たな発見があるかもしれません。

　簡単にノウハウがわかればいいというものではありません。

　いろいろな人との出会いは、複数の視点を持ついい機会です。

　「やりたいこと」を簡単に仕事にできればいい、なんてお気楽なものでは
ありません。
　不要な苦労はしなくてもいいんですけどね。

　こんな風にドラマを見て思いました。

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　もう一つ。
　息子さんが料理人になるだけだったら、最短距離の道を教えてもらって成
るのもありだけれど、もし弟子をとる、教えるという立場になった時を考え
ると、理不尽さ、苦労に出会っておかないといけないと思います。

　私個人の人生観のお話でした。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　若狭 喜弘（Yoshi）

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