*

目標と承認はかなり近い関係

公開日: : et cetera

 多くを所有して重装備になって、
 いろいろできるようになって、
 お金とか人間関係とか人に恥じない程度に持っても、
 満足することはおそらくありません。

 それも人間の欲で、
 それが生命力の人もいるので、否定はしません。

 けれど、「餓鬼」と一緒で、
 「もっともっと」になるし、
 虚しさを感じているはず。

 承認欲求は、本能的なものだけれど、
 ものやお金で「承認されたい」欲求を満たすことはできません。

~~~~~~~~~

 会社で働いていた時にたくさん来た年賀状が、会社を辞めたとたんに来なくなるとはよく聞く話。
 年賀状がたくさん来ていた時には、それで「承認欲求」が満たされていた。
 そういったものでも、満たされていたのです。

 このように根拠なく、依存してしまうものであるし、
 逆にいえば、承認があれば実力を発揮しやすくもなるものです。
 「承認」は、よく理解して、行動に移せれば、とても効果があるのです。

 また、無自覚に「承認しない!」という行動をして相手にダメージを与えていることもあります。
 ダメージを与えることも効果的にできます。

~~~~~~~~~

 ただ、何でもいいから「承認」すればいい、「ほめ」ればいいというものではありません。
 どんな行動をしても、「いいよ、いいよ」と言っていてはいけません。
 それは小さな子供を甘やかして育てているのと同じ。

 そこは「コーチング」。
 「目標」や「目指すこと」とワンセットです。

~~~~~~~~~

 少年野球で、打席で空振り三振して戻ってきた選手に、

 「なんで空振りしたんだ」
 「球をよく見ろよ」
 「立ってるだけで四球だったんだ。振るな」
 「罰として素振り100回」

 野球が好きだけれど下手な子は止めていき、野球が嫌いになります。
 一方、

 「水平にバットが振れていたね」
 「3球とも振れていた」
 「タイミングは合っていた」
 「勇気を出してバッターボックスに行ったね」

 好きな気持ちが増え、向上心が芽生え、仲間や監督への気持ちのつながりを感じ、自分が考えていることや感じていることを伝えやすくなります。
 後者が、「承認」です。

~~~~~~~~~

 日常すべてがコーチングでうまくいくと思っているけれど、
 ともかく、コーチングには「目標」があります。
 その目標までの道をサポートする方法に、「承認」があるのです。

 目標は何でもいいんです。
 「バッターボックスでボールに当てる」
 「バッターボックスに立つ」
 「試合に勝つ」
 「気持ちよく打つ」
 「これからのたくさんの試合で打っていくために、もっと上手になるために打つ」

 目標を持つことが大事です。
 もう一つ大事なのは、周りの人がその目標を知ることです。
 目標を知れば、一つ一つの行動の意図がわかります。

 行動の意図がわかれば、
 黙って見守っていたほうがいいのか、
 できたことを言えばいいのか、
 できていないことを伝えればいいのか、
 うまくいったことをほめればいいのか、
 次のステップの目標を提案すればいいのか、
 やった行動そのままを、見えたまま言葉にして伝えればいいのか、
 自分にとってどう感じたか言えばいいのか、がわかります。

 「目標」や「行動の意図」を理解して、メッセージを伝えることが『承認』です。

 僕が考える一番の承認は、

   『行動の意図を知り、その結果に対して意図に沿ったリアクションする』

 です。

~~~~~~~~~

 簡単なことです。
 今のタイミングの、相手の「目標」を知り、
 一つ一つの行動の意図を理解し、
 結果に対して「目標」実現の力添えになることば掛けをすることです。

 もし、難しいと感じるならば、
 「目標」とはどういうものかわかっていないし、
 自分の考え方や取り組み方しか知らないか、
 ステレオタイプなものの見方しかしていないからです。

 「目標」って、
 にやっと笑って、「よしそれでやってみよう」と思うものなので、
 相手から引き出すのは簡単と言えば簡単だし、
 「聴こう」と思わなければ永遠に知ることができないものです。

~~~~~~~~~

 目標を聴くのも「承認」だし、
 行動の結果にリアクションするのも「承認」です。

 こんな日々のコミュニケーションが、
 信頼関係を強固にするし、
 相手が成果を出すサポートをしていることにもなります。

 コーチングで、「承認」はとても大切です。

※「スキル」の意味
 「承認」は、コーチングスキルの一つと言われているけれど、
 「まずは型どおりにやればOK」という技術ではない。
 日本語で「スキル」のイメージは、「型」か「職人技」か。
 でも少し違う。
 スキルを「人間理解」とか、「実際のコミュニケーションへの人の心理の応用」といったら、本質が伝わるだろうか。

Follow me!

Facebook にシェア
LinkedIn にシェア
[`evernote` not found]
このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

「締め切り厳守、仕事は選ぶな」

> ■締め切り厳守、仕事は選ぶな (一語一会)経済アナリスト・森永卓郎さん 30年前、先輩ライター

記事を読む

no image

「メールの書き方を新入社員に教える」

 「メールの書き方を新入社員に教える」  その指導のコツは、ほかの場面でも応用できそうです。    

記事を読む

社会人は、相手の「感情に沿った」コミュニケーションを

社会で生きるための「コミュニケーション力」は「コーチングの心」がベースになるhttp://pro.c

記事を読む

「個人の能力を発揮させる人材開発」のための人事評価とコーチング

人事評価はもういらない 成果主義人事の限界投稿者 松丘 啓司 Facebookで紹介されている

記事を読む

社会で生きるための「コミュニケーション力」は「コーチングの心」がベースになる

姉妹Blogサイトの記事 http://views.core-infinity.jp/2016/12

記事を読む

no image

『1日の上限が越えました。』

 「読者登録の上限数」は1,000名と知っていましたが、1日の登録上限をよくわかっていませんでした。

記事を読む

コーチングは同じ

僕はね。 「精神論」を打破して、 「言語」でサポートし、 「身体」で自分の人生との一体感を実感

記事を読む

やった回数か、やった時間か。

> 時間よりも、むしろ何を何回やったかという「回数」のほうが、大事なんです。 > 横尾忠則  (

記事を読む

「怒る」「怒鳴る」「叱る」「殴る」

このような記事がありました。 落合博満&桑田真澄の体罰に対する考えがスゴイ!殴ることで証明され

記事を読む

目立った能力が無いように見えるけれど「要(かなめ)」の人に

 『「普通の人はいつでも交換可能なコマみたいなもの」とは、どうしても思えない。   http://

記事を読む

チームビルディング関係の情報

チームビルディング関係で集めた情報をここに置く。 「チームの成長

設問「どうやって仕事を覚えましたか?」

Facebookの新しいグループで下記の問いがありました。 設問「ど

Happy Holidays!

新月があり、冬至があり、クリスマスがあり、正月があり。 これまでを見

1on1ミーティングは、コーチングのこと

「ヤフーの人材育成「1on1」の舞台裏」http://diamond.

ブレーキを踏みながら走るよりも、アクセル全開で走り続ける

居酒屋業界初の「おすそ分けシステム」誕生秘話http://portal

→もっと見る

  • 「メール通信」読者の方は、体験ミーティング(3,000円/45分)が1回無料です。
  • 2017年6月
    « 3月   10月 »
     1234
    567891011
    12131415161718
    19202122232425
    2627282930  
  • 素の自分をさらけ出せる場『原点』を一緒に創るコーチ
    若狭 喜弘(Yoshi:よし)
    です。

    素の自分をさらけ出せる、安心・安全な場『原点』をまだ持っていない人と一緒に『原点』を創っていくのが、私の役割です。

    詳しくは、下記プロフィールをご覧ください。
    http://core-infinity.sakura.ne.jp/?page_id=516

PAGE TOP
PAGE TOP ↑