「褒める」と「叱る」
公開日:
:
最終更新日:2012/09/07
プロが使うコーチングMINI
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仕事のプロのためのコーチング技術 MINI 2012/09/06
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先日講師を務めました研修で、このようなワークをしました。
・3人組になる。
・一人が話し役になる。
・話し役は、「褒めてもらいたいこと」を話す。
・ほかの二人は、話をいろいろ聞き出し、褒める。
・役割を順番に代わって行う。
要は、「褒めるトレーニング」ですね。
もう一つの狙いとしては、「褒められたいことを褒められる体験」をして
もらうことでした。
実は、「褒めること」も、「褒められること」も、トレーニングだと思っ
ています。
トレーニングというと、「型を覚える」というイメージがありますね。
もちろん、「褒める型を覚える」は大事です。
さらに大事なのは、「習慣化」です。
話すことに迷った時、思わず口に出るのが「褒める言葉」というのが「習
慣になった」ということです。
ここでポイントは、
・その時までよく観察していなくても、その瞬間に目に入ったこと
を褒められる。
・さらに、「褒めるところはないか」と、いつも探し続けている。
です。
これらは、「心がける」というレベルの「習慣化」ではなく、「無意識に
褒めるポイントが目に入る」というレベルの習慣化です。
これができないものだから、
「とにかく褒めましょう」と言っても、
「褒めてばかりじゃだめだろう。図に乗らせてしまう。
同時に、叱れないと。」
などという反論になって返ってきます。
でもね、先日の研修では素敵な言葉をいただいたのです。
『 “褒める” も “叱る” も同じなんですね。』
そう。
“褒める” と “叱る” を別の事と考えるから、片方ができなくなるのです。
何が一緒かというと、
●よく観察する。
●そのタイミングで伝える。
●結果ではなく、プロセスを指摘する。
●すべてに愛情を持ち続ける。
ということなのです。
そうそう。
「叱る」は、研修の時間中だけではなかなか練習できません。
それに、「ダメだ」と価値判断を伝えることになります。
※補足
ルールやマナーが守られていないというのは、意図して破っているのでは
なく、単純に「知らないだけ」ということが多々あります。
ですから、「何が大切にされているのか」知ることは必要です。
でも、「自ら考える社員」を育成するのであれば、「価値判断を伝える」
「価値判断でジャッジする」は、賢い方法ではありません。
「マニュアル人間」「上ばかり見る人間」「教えられたことしかできない
人間」しか作りません。
「共通の価値判断のもとで集団行動するのが企業だ」とお考えの方にはな
かなかご理解いただけないかもしれません。
でも、企業の足腰を強くするのは、「多様性」で、ある一つの価値判断を
守らせることではありません。
どうしても守らせたいのであれば、
●その価値判断を守ることによって得られる利益
●その価値判断を守らないことによる不利益
をきちんと説明できないといけません。
収入を得ようと一つの会社に集まった社員さんに、「人としての常識」レ
ベルのしつけ的なことが必要だとは思えません。
相手が言うことを聴くかどうかという、
「勝つ」「負ける」レベルで人と接するから、人間関係が常に戦いになる
のです。
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(補足が遠く離れてきました。元に戻ります。)
今回の研修では、「叱る(指摘する)」としました。
「叱る」を難しいという人が多いと聞きますが、
「指摘する」だったら、難しくないでしょう?
ここで改めて思い出していただきたいことがあります。
『 “褒める” も “叱る” も同じなんですね。』
そう。
「指摘する」であっても、茶化すような言い方はダメです。
根本的に「愛情」・・・・・
「愛情」も抽象的ですね。
・その人ができるようになるのは当然という目で見ている。
・その人がなりたい(=成長したい)状態に向かっている。
・会社が、その人に期待している方向に向かっている。
(「期待」は、本人に伝え、本人もその生き方を受け入れている)
という信頼関係が築けていることが大切なのです。
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一番大切なことを書かないできました。
「褒める」も「叱る(指摘する)」も、要はスキルです。
練習して、観察のポイントを知り、表現のポイントを知り、繰り返して実
践することで上手になります。
こういうもののことをスキルと言います。
「スキル」は、いわば地上すくすく成長する、草であり、木です。
では、地面の下が何に該当するかというと、
「その人と、とことん最後まで付き合い続けるぞ、という覚悟」
根性論のように感じますが、とても大切なんですよ。
「信頼関係」であり、「愛情」です。
これらがないスキルは、何の効果もありません。
『覚悟』があるからこそ、「褒める」こともできるし、「叱る(指摘する)」
こともできるのです。
あなたの覚悟を、今一度見直してみませんか?
そうそう。
最初に、「褒められることもトレーニングです。」と書きました。
そう、トレーニングなんです。
稿を改めてお伝えしますね。
若狭 喜弘(Yoshi)
※『がんばろう日本 三方よしプログラム( http://p.tl/8J5q )』
私が主催、提供するサービスは、すべてプログラムに則って被災地支援に役立てます。
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