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プロのためのコーチング:コーチングで陥りやすい罠-ビジネス編 番外編-~決断を促す?~

公開日: : 最終更新日:2013/12/21 コーチングで陥りやすい罠, プロが使うコーチングMINI

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 仕事のプロのためのコーチング技術 MINI 2011/06/23
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 セカンド・オピニオン(第2の意見)、
 セカンド・ライフ(第2の人生)、あなたのNo.2(懐刀)。
 あなたを第2の場所で支える「あなたのセカンド・コーチ」若狭 喜弘
「Yoshi(よし)」です。

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『ビジネス編 番外編~決断を促す?~』
 本来は、フィードバックについてのシリーズですが、今日まさに遭遇した
ホットな話題「決断を促す」を番外編としてお届けします。
 出版の際は、並べ替えますので、ご了承ください。
 (出版のお話が今あるわけではありませんが・・・・。待ってます!)

   あなたは、「相手の決断を促す」ことをどの程度しますか?

 あなたが「コーチング」を出発点としているとしたら、とても大切な話で
す。

 今日、このようなコミュニケーションがありました。

  相手(”相” と省略)「○○○○、~~~~という訳なんですよ。いか
     がですか?」
  私 「それはそれで正しいと思いますよ。」
  相 「今の世の中、こうじゃなきゃダメですよ。こうするしかないです
     よ。どう思いますか?」
  私 「あなたの話されることは、正しいと思います。でも、そのほかに
     も正しいことがあると思うし、第一、あなたとキャラクターも違
     うのだから、同じようにできるはずがない。」

 どこかで経験したような会話ですね。

   このような時、あなたはどうしますか?

 もちろん、「相手の立場」の時、「私の立場」の時、どちらも思い起こし
てください。

 もう少し詳しく見てみましょう。
 「決断を促す」時にどのような感情があるかというと、

   ・すべて選択肢は出尽くした。
   ・最善の選択肢は一つしかない。
   ・私はこれでやってきて、うまくいっている。
   ・話し手はグズグズと行動を引き伸ばしているだけだ。
   ・行動は、「やる」か「やらない」かだ。

 上の例で言うところの「相手」が結論を出しちゃっていますね。

 あらゆるコミュニケーションで、

    『相手が決めた結論を、受入れるか受入れないか』決断を促される。

 そんな状況の時、どんな反応が多くなるでしょうか?
 あなたは、どのような反応を示しますか?

[注]
 最初にお断りしておきます。
 コーチングにもスキル「決断を促す」はあります。
 いつまでも決めない人、問題をすりかえ続ける人には有効です。

[注2]
 これから、「次元」や「レベル」という話が出てきますが、「次元が高い
方が良い」などという評価の話はまったく含んでいません。
 同じ「次元」や「レベル」の人には、効果的なコミュニケーションができ
ます。
 高い「次元」や「レベル」の人と話すと、信頼関係が築かれている状況で
あれば、新しい視界が広がります。
 それが、コーチングです。

 ただし、一人ひとり「一番生きやすい次元」があるだろうと思いますし、
 一方では「次元を高める努力をする」のも素敵です。

 話を戻して。
 ここから、「コーチ」「話し手」と立場に名前をつけて書きますね。

 私(Yoshi:よし)は思います。

   そもそもコーチは、話し手に決断を促す必要はあるのでしょうか?

 スキルとして認められていますが、あまり大事には思いません。

   ・ラポール(=信頼関係)が築けていて
   ・「話し手」の視点があることを認めることができて
   ・行動できない理由を「話し手」が十分認識していて
   ・そのテーマを今の話題にする、十分な理由があって
   ・行動の選択肢が潤沢に挙げられていて
   ・決断する権利を「話し手」に持ってもらっている

 のであれば、スキル「決断を促す」を使えますが、ここまでできていれば、
このようなスキルを使わなくても、もっとも適切な行動を選択して、実践す
ることができるはずです。

 「そのような状態でない」ということは、「上記のことが十分できていな
い」ということです。
 無理やりに「決断を促す」をしたら、ミーティングは決別の場、もしくは
従属を確認する場となります。

 それは、コーチとして未熟であることですし、
 そうでなく「今、話し手には本当に必要だ」と思われたのであれば、

   ・話し手の存在を軽く見ている。
   ・考え方、能力が未熟であると判断している。

 ことになります。
 それもまさに、「コーチとして未熟」な証拠です。次元が低いです。

 ビジネスの場では、

   「正しい価値判断を素早く行うことが必須」

 と信じられているように感じます。
 本当にそうでしょうか?

    ・「正しい」って何?
    ・「価値判断」って何?
    ・「素早く」ってどういうこと?
    ・「必須」って、必須?

 実は、「「話し手」の視点があることを認めることができる」とは、「ラ
ポールを築く」の原因であり、結果です。

 もし「他の視点を認められない」としたら、それは、あなたの次元がその
レベルである訳です。

 もちろん、「他の視点を認める」とは、

    ・単に他の視点が存在することを認める
    ・他の視点も正しい
    ・相手には、他の視点の方が適切だ

 と受入れることです。
 
 「それではコーチングの意味がない」と感じられたとしたら、あなたが認
識しているコーチングはコーチングではありません。

 というわけで、「決断を促す」のではなく、

   ・ラポール(=信頼関係)が築けていて
   ・「話し手」の視点があることを認めることができて
   ・行動できない理由を「話し手」が十分認識していて
   ・そのテーマを今の話題にする、十分な理由があって
   ・行動の選択肢が潤沢に挙げられていて
   ・決断する権利を「話し手」に持ってもらっている

 を目指してください。

[おまけ]
 「決断を促す」人は、ゼロサム・ゲームを求めます。
 誤解を受ける可能性の高い言葉「私にとっては、あなたの考えは間違いで
ある」を言わされそうになって、大変困惑しました。
 これを言える関係が「ラポール(=信頼関係)」がある関係といえますが、
私の体験を振り返ると99%は、ラポールはありません。
 ラポールは、学ばないとわからないし、できませんから。

 「それは一つの考え方であって、それが役立つ人も沢山いるけれど、私に
  とってはそれだけにコミット(=正しいと信じる)するような言動はで
  きない」

 と思っていたら、そんな教材は売れないよなあ。
 と独り言。

 (あ。
  私がコーチングに対して似たようなことを口にしているような気がしま
  すが、「コーチング」は認めています。
  ここの話は、他のビジネスマン向けに提供されている教材のことです。

  ますます、誤解されそうな予感・・・。)

                  若狭 喜弘(Yoshi)

※『がんばろう日本 三方よしプログラム( http://p.tl/8J5q )』
 私が主催、提供するサービスは、すべてプログラムに則って被災地支援に役立てます。

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