【No. 36】「相談に乗るよ」
公開日:
:
プロが使うコーチング
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仕事のプロのためのコーチング技術【第 36 号】 2011/05/17
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『新しい酒は、新しい皮袋に』
あなたの次のステージのための「セカンド・コーチ」若狭 喜弘「Yoshi(よし)」
です。
コミュニケーションや心理学を学んできたコーチである若狭が、お客様や
職場の部下や同僚の方に本来の能力を発揮していただくために「あなたがで
きること」のヒントをお伝えしていきます。
《「相談に乗るよ」》
「相談に乗るよ」
面倒見の良い人がよく使う言葉ですね。
兄貴分、姉貴分のある、いい人そう。
・・・・。
でも、私(Yoshi:よし)は違和感を感じたのです。
「仕事のプロのためのコーチング技術」というタイトルのメール通信であ
り、Blogですので、その焦点のお話をしていきます。
マネジメントの際のコーチングの必要性を感じて、
また実際にコーチングをした際の課題を胸にお読みいただいていると思い
ます。
そういう方にとって、
「相談に乗るよ」
よく使う言葉ですよね。
でも、なぜかうまくいかないときがある。
それを、私の体験から解き明かします。
先日、異業種の集まりに参加後、十分に話をした後にこう言われました。
「相談に乗りますよ。」
私の感情としては、このようなことが巻き上がってきました。
・「相談に乗る」のはこちらの本職。
・相談に乗ってもらう相手としてのコーチはきちんと確保している。
・課題はさっきから話していたのに、何を聞いていた?
・とすれば、何かをしてくれる?
・例えば仕事先を紹介していただけるのであれば、「相談に乗る」と
は言わずに「ピッタリのところを思いついた。お伝えしますよ」と
言うだろう。
・気持ちを吐き出す先を探しているのではない。
・藁をもすがる気持ちで、提案を受けたいと思っているわけではない。
・結局、何も話を聞いていないのだな。
と感じました。
「受取った」と言いながら、「受取っていない証拠」を示しているの
です。
善意からの言葉とはわかっています。
(日本人として、日本文化として難しい部分ですが、
私は、「善意からのものも、選んで受取れば良い」と考えています。)
でも、このようなコミュニケーションの行き違いは、頻繁に起こっている
のではないでしょうか?
何故なら、片側だけの問題ではないからですね。
★[聞き手(コーチ、あなた)側の問題]
・そのとき、話を聞いていない。
・自分自身が理解できるストーリーに当てはめようとしている。
・ストーリーに沿って、出来事の一つ一つを評価している。
・相手が気持ちを聞いて欲しいのか、対処法を教えて欲しいのか、代
わって実際の対処をして欲しいのか、わかっていない。
・「自分が提案する目的は、単に相手のアイディアを引き出すための
素材」という認識がない。
★[話し手側の問題]
・問題解決の主体性が薄い。
・問題の本質をつかんでいない。
・表面上の会話や、過去の体験のみに焦点が当たっている。
・自らが言葉にした以上を、相手に理解してもらいたいと思っている。
・詳細に話せば、相手が理解すると思っている。
・相手に実行して欲しいことを言葉にしていない。
・相手が理解できなくても仕方がない、と最初から諦めている。
・提案を受けたこと、フィードバックは、今どれを受取るか、自分が
決めて良いと認識していない。
私(Yoshi:よし)の大切にしている聴き方は、
「相手を評価しない」、その上で、
『論理的な言葉になっていない、心の中から生まれてきた、思いを
表す言葉の断片を大切にする。』
ことです。
そこに、その人の真実があります。
その「思いを表す言葉の断片」を、相手が大切に育てるのをしっか
り見守る
のが、コーチである、私の仕事、役目です。
「問題解決型」の思考からすると、とてもまどろっこしく見えるかもしれ
ませんが、コチラの方がその人の本質を扱うことになり、本質的な解決法を
相手が手に入れることになります。
コーチングは、コーチであるあなたが解決法を与えるのではなく、話し手
である相手が自ら見つける過程をサポートすることです。
その会話の間に、相手に
・こう言ったらコーチは認めてくれる。
・コーチはこれが正しいと思っていそうだ。
・本当の課題を知ってくれたと思えないけれど、まあいいか。
と思わせたら、あなたの負けです。
最近、私(Yoshi:よし)が読んでいますコピーライティングの本にある
「わかっているよ」の法則
これがとても大切です。
逆に、わかっていないのに「わかっているよ」と言ってしまうと、見透か
されます。
でも、相手に「解決法は自分自身が既に知っているし、話すことで課題を
解決する方法を発見することができる」と知ってもらうためには、やはり誘
うしかありません。
それも、『絶対に、安心、安全の場だよ』と理解してもらった上で。
「相談に乗るよ」
あなたは、この言葉をどのように言い換えますか?
そして、安心、安全の場に導きますか?
ところで、そこは本当に、安心、安全の場になっていますか?
【Question】
1.職場やお客様との間で、どのようなコミュニケーションが行われていますか?
2.あなたがオープンマインド・コーチなら、どのように関わりますか?
『あなたのセカンド・コーチ』
若狭 喜弘(Yoshi)
TwitterとFacebookでも綴っています。
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日本コーチ協会 京都チャプターの例会のご案内
お申込みは、Webサイト( http://www.jca-kyoto.jp/)をご覧ください。
●5/22(日)例会
テーマ 「コーチング基礎講座」第2回
「効果的な目標設定」
講師 京都チャプター運営メンバー 高橋 美佐氏
□日 時□ 2011年5月22日(日)13:30~16:30
□場 所□ ウィングス京都
□参加費□ 正会員2,000円 一般3,000円
□対 象□ 職場で、家庭で、コーチングを使いたい方
●6/26(日)例会
テーマ 「介護とコーチング Part 4」
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講師 介護の現場にコーチングを活用し成果を出している施設長
京都チャプター副代表 真辺 一範氏
□日 時□ 2011年6月26日(日)13:30~16:30
□場 所□ ウィングス京都
□参加費□ 正会員2,000円 一般3,000円
□対 象□ 介護関係の職場に従事する方、する予定のある方
介護関係に関心のある方
コ-チングに関心のある方
●7/24(日)例会
テーマ コーチング基礎講座 「練習会」
講師 京都チャプター副代表 井上 泰世氏
□日 時□ 2011年7月24日(日)13:30~16:30
□場 所□ 京都市内
□参加費□ 正会員2,000円 一般3,000円
□対 象□ 実践を通してコーチング力をアップさせたい方
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