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「日産 驚異の会議」

公開日: : プロが使うコーチングMINI

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 仕事のプロのためのコーチング技術 MINI 2012/03/06
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 コンサルタント(Consultant for you)の若狭 喜弘(Yoshi:よし)です。
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  http://ameblo.jp/otakara-shain/entry-10930133276.html
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 先日読み終わりました。
   日産 驚異の会議 改革の10年が生み落としたノウハウ
   By 漆原 次郎
   http://astore.amazon.co.jp/hitotoikimono-22/detail/4492502319
 Webサイトで書評されていたのを「面白そう」とFacebookで紹介した本です。
 『会議』は、私のテーマでもありますので、早速購入して読みました。
 本は、あらすじを聞くのではなく、お読みいただくのが一番大切です。
 (著者の思いをリアルに知るためにも、著作権を守るためにも)
 ぜひ、購入して、もしくは図書館で借りてお読みください。
 実は、本書の要点は目次の後、10ページまでにまとめて書かれています。
 項目を知るならここだけをご覧になるだけで十分です。
 また、現状のチェック、ノウハウ導入後のチェックのために、これらのペー
ジを使うこともできます。
 少し、中身に入っていきましょう。
 できるだけ正確に書きますが、思い込みで誤っている部分がありましたら
ご指摘ください。
 まず、クロスファンクショナルチームがあります。
 営業は営業だけ、製造は製造だけ、ある車種はその車種だけ、といった会
議をするのではなく、各部門から縦断的にメンバーを集め、会議を開催しま
す。
 もちろん、必要な能力がある人たちが集まります。
 ただし、後述するように、その日のうちに結論を出すので、基本的にはそ
の日だけのメンバーとなっています。
 これが、「日産の会議」のベースです。
 目次には、下記のキーワードがあります。
-------------------------------
  2.一日集中討議 その日にはじまり、その日に結論を出す!
  3.結論の出し方 意思決定者は会議に出席しない!
  4.会議の終わらせ方 議事録をつくらない!
  (上記書籍より引用)
-------------------------------
 また、大切な『グラウンドルール』には、下記が挙げられています。
-------------------------------
  ●予定外の課題を持ち出さない
  ●ポジションパワーを使わない
  ●積極的に「聴く」「話す」「書く」「行動する」
  ●時間厳守
  ●「いかに~するか」など建設的な表現活用
  ●携帯電話はマナーモードに
  ●安全なシェルター
  (上記書籍より引用)
-------------------------------
(『グラウンドルール』とは、会議などの場で全員が守るよう求められる基
 本的な約束のことです。)
 この中で、わかりにくい用語を解説します。
 「ポジションパワー」:
    本文には直接書かれていませんが、役職上位者が下位者の発言を押
    しとどめないのはもちろんのこと、テーマに近い部署、役職が会議
    で優位になることもないのでしょう。
 「安全なシェルター」:
    誰が発言したかわからないように、発言を整理するポストイットに
    は発言者の名前を書きません。
    こうすることで、「個人」ではなく「提案の質」のみに関心を持っ
    て議論することができます。
 詳しくは、ぜひ本書をお読みください。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 本書を読んで考えました。
    「会議」とは何だろうか?
 あなたは何だと思いますか?
 私(Yoshi:よし)は、このように考えます。
    「会議の後に、意味のある行動が起こるための話し合い」
 です。
 ですから、「会議のための会議」や「社長や役職者の独演会」「業務報告」
は、会議とは言いません。
 もっと『創造的』なものです。
 誤解を与えそうな表現ですね。
 「創造的」:
    現状を、事実と評価・判断にきちんと分析して区分し、出席者全員
    が適切に把握することを基本としたうえで、
    自分の中にあるアイディア、体験を出しあうことです。
    それは、会議の対話の中で、
       「常識として注意を向けていないこと」
       「盲点として見えていないこと」
       「ほかの人の話に触発されて出てきたアイディア」
    を出すことです。
 決して、役職者が望む、もしくは作業が簡単な「落としどころ」を最初に
推測して、それに沿った証拠を積み重ねることではありません。
 本当の意味で、自分たちを信じ、創造的である必要があります。
 この、「創造的」であるために、コーチングを学び、人との関係をその人
らしく、そして素早く築けるよう、個人も努力し、組織(この例では「日産」)
も努力していると読み取れました。
 実は、日産にコーチングが大規模に導入されていたことは存じていました。
   事例で明解 ビジネス現場のコーチング活用法―チーム力を引き出し、
   会議力を上げる!
   From 日経BP社
   http://astore.amazon.co.jp/hitotoikimono-22/detail/4822216667
 でも、それだけで企業が変わるわけではないとも感じていました。
 総合的に使って、今の「日産」という会社が出来上がったということがよ
くわかりました。
 ということは、
   「日産 驚異の会議」を読んで、ノウハウとしてそのまま導入しても
   効果なし
 となります。
 メンバーの一人一人が、会議の司会者役が、経営層が、コーチングの基本
を何も知らないのですから。
   「人とはこうあるべし」
 という人間学的な知見をお持ちの方は多くいらっしゃいます。
 それは『普遍性』として、大切なことです。
 同時に視点としてお持ちいただきたいのは、『多様性』もしくは『個別性』
です。
 『普遍性』と、『多様性』もしくは『個別性』の視点を一緒に持って初めて
   「人とはこうあるべし」
 が利いてくるのです。
 『普遍性』という名の、その実「ある一人の『固定観念』」で会議を、そ
して日々の会話をしていれば、『創造性』は出てきません。
   「経営層が気に入るアイディアをいかに出すか」
 という会議が行われていていいでしょうか?
    「会議」とは何だろうか?
 あなたは何だと思いますか?
[余談]
 コーチングを学び始めると、
   「できているつもりだったコミュニケーションができていなかった」
   「苦手なことは、苦手なこととして見ないふりしてきた」
 ここと直面します。
 できていないことがダメという現状否定ではなく、
   ●単にスキルとして学んでいなかったこと
   ●意識して自分を客観的に見ていなかったこと
   ●必要と思っていても結局取り組んで練習していなかったこと
   ●周りからフィードバックを受けていなかったこと
 だけなのです。
 紹介した本のグラウンドルールにもありましたが、
   ●「いかに~するか」
 この軸から離れないようにするのもまた、コーチングなのです。
                  若狭 喜弘(Yoshi)
※『がんばろう日本 三方よしプログラム( http://p.tl/8J5q )』
 私が主催、提供するサービスは、すべてプログラムに則って被災地支援に役立てます。
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