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大学生協でプリン4,000個の誤発注

公開日: : プロが使うコーチングMINI

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 仕事のプロのためのコーチング技術 MINI 2012/11/12
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 コンサルタント(Consultant for you)の若狭 喜弘(Yoshi:よし)です。

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 最近、「ほめる」と「叱る」に夢中になっていたら、こんなニュースが目
に入ってきました。

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 京都教育大学(京教大)生協で11月2日、プリンを20個のところを4,000個
発注してしまうミスがあった。
 騒動を知った学生がツイッターで買ってくれるように呼び掛け、京教大で
は204個が完売した。
 近隣の5大学の生協にも販売を協力してもらい、即日完売する生協もあった。
 京教大では、通常105円のところ、70円で販売した。
(ニュース記事を要約)
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 すごい話ですね。
 普通だったら、「よかったよかった」で終わりなのですが、・・・・
 今回のテーマはこれです。

    『謝る』と『許す』

 もう少し幅を広げましょう。

    『謝る・詫びる』と『許す・赦す』

 この言葉で、今回の事件を考えてみましょう。

 まず、主語を決めるのが大切ですね。

   ①謝る側:発注者
    許す側:京教大生協、もしくは京教大生協全職員

   ②謝る側:京教大生協
    許す側:近隣5大学生協

 何を書いているかというと、コミュニケーションは「人対人」だからです。
 相手が誰かわからないと、謝ることも許すこともできませんし、話が拡散
してしまいます。
 「法人も人」なのですが、個人と団体が対等に向き合うというのは認識し
づらいので、こんな書き方になりました。

 ということで、
 『謝る・詫びる』と『許す・赦す』をどうしたらいいでしょう?

 実は、答えはありません。
 いえ、言い直します。
 答えはここにはありません。現場にあります。

 『謝る・詫びる』と『許す・赦す』には、大事な要因があります。

    『感情』と『打算・計算』

 です。『謝る・詫びる』側が、両方の要因についてしっかりフォローした
提案をしないと、受け取ってもらえません。

 『謝る・詫びる』時、謝るだけしかできない場合がありますが、多くの場
合は、

    「その償いに、○○をします。」

 と宣言します。それが、『謝る・詫びる』ということです。
 だからこそ、自分の非を認めない人もいる訳ですが。

 海外の話を聴いていると、「簡単に自分の非を認めてはいけない」とも思
います。
 その地域の文化性や相手を見極めて、対応することが大切です。

 日本人は、比較的早く、自分の非を認めるように感じます。
 それどころか、その職を辞したり、究極の結果を選択したりします。

 「謝罪」を「交渉事」といってしまうと反感を持つ方もいらっしゃるでし
ょうが、「償うことはきちんと償って、ネゴシエートする」ことが大事だと
感じます。
 そう、「ネゴシエーション」です。
 「ごねる」というのではなく、「交渉、話し合う」のです。

 その視点は、

    「その償いに、○○をします。」

 です。

    起こってしまったこと、過去に起こったことは変えようがない。
    では、今からできる最善の方法は何だろうか?

 と考えることです。

 実は、今回の記事の件は、確かに大騒動でしたが、得られたこともまた大
きかったのかな、と思います。

   ●売上げアップ。(プリン単体でも、お店のほかの商品の合わせ買い
    でも)
   ●学生が注目してくれていることを知る。
   ●学生が行動してくれることを知る。
   ●学生に自発的に行動する機会を与える。
   ●他大学の生協との連携実践ができた。
   ●他大学でも売上アップ。

 もちろん、今後このような事件が起こらないようなシステムづくりをする
のが大切です。
 ただし、「失敗学」でも言われていますが、ヒューマン・エラー(=人の
失敗)を無くすことは絶対にできません。
 ヒューマン・エラーを無くすシステムをつくったら、人が安心しきって別
のエラーを起こすようになります。

 そういう意味で、最近の高級車に装備されるようになったとされる「自動
ブレーキ」は怖いです。

 それと、「ヒューマン・エラーを無くす」ということでは、
 最近読んだ本にこのような記述がありました。

    通常の称賛や感謝を表す「ほめる」(以上「表の承認」)のほかに、
    規律、和、ミスしない、分をわきまえるなどの「裏の承認」がある。
    (承認欲求―「認められたい」をどう活かすか? By 太田 肇
     http://astore.amazon.co.jp/hitotoikimono-22/detail/4492532358

 日本では、「ミスしない」(=減点なし)が良しとされる文化があると。
 そうしないと、そのグループの居場所がなくなる(=存在承認されなくな
る)と。

 上記書籍には書かれていませんでしたが、ミスをしたら、居場所がなくなっ
て去るしかなくなるのでしょう。

 もちろん、ミスした担当者が謝罪し、以降はミスしないように気を付ける
のは当然だけれども、いわゆる「トカゲのしっぽ切り」になることも多いで
すよね。
 だからこそ、

    『謝る・詫びる』と『許す・赦す』

 を考えていきたいと思います。
 大切なのは、謝る側も、許す側も、

    起こってしまったこと、過去に起こったことは変えようがない。
    では、今からできる最善の方法は何だろうか?

 と考えることなのです。
 こう考えると、「許す側」の考え方が大切ですね。
 いつまでも「被害者」の立場におらず、いかに早い段階で「共に未来をつ
くる相手」と見ることができるかどうか。
 結構、これは大切な視点です。

    あなたは、謝る側、許す側、どちらの時でも、そのようなコミュニ
    ケーションをしていますか?

※余談
 今、ふと思いましたが、京教大の担当者は、どんな風に謝り、叱られ、許
されたのでしょう。
 取材するしかないかなあ。
 でも、一見さんじゃ教えてくれないだろうな。

                  若狭 喜弘(Yoshi)

※『がんばろう日本 三方よしプログラム( http://p.tl/8J5q )』
 私が主催、提供するサービスは、すべてプログラムに則って被災地支援に役立てます。
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Comment

  1. 聖子 より:

    この件については今日フェイスブックで平本さんがおもしろく書いています。ついったーを使ってどんどん話題になっていった様子。よしさまのコラムで読むとまた違った側面について考えました。ありがとうございます。

  2. 若狭 喜弘(Yoshi:わかさま) より:

    平本さんのFacebookの記事を読みました。
    最初は売れなかったんですね。
    マーケティングの人が見ると、「口コミマーケティングの凄さ」という話になるんでしょう。

    また、
      ・「お祭り騒ぎ」になるために培ってきたことは?
      ・どのように、この後の商売につなげるか?
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