ポジティブな思考には、体験を思い出してもらうのが第一歩
公開日:
:
最終更新日:2012/12/16
プロが使うコーチングMINI
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仕事のプロのためのコーチング技術 MINI 2012/12/13
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コンサルタント(Consultant for you)の若狭 喜弘(Yoshi:よし)です。
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先日、もう一つのメール通信「The Open-minded Life」で本を紹介しまし
た。
単純な脳、複雑な「私」
By 池谷裕二
http://astore.amazon.co.jp/hitotoikimono-22/detail/4255004323
脳の研究から人の様々な不思議を説明されています。
さて今日は、こんな話題を紹介します。
『ポジティブな面に焦点を当ててもらう質問の仕方』
私個人としては、本人がポジティブであろうと、ネガティブであろうとあ
まり関係ありません。
どのポジションをとるかは、その人が過去の体験から、自分の安全のため
にとりがちの傾向だったり、またそのときの状況次第の面もありますから。
それに、「ネガティブ」だからって、それほど問題ではありません。
「ネガティブ」に、良いも悪いもありませんから。
感情が一定しないのが人間であるし、それを体験して他の人の感情をわか
るのが人間の深みです。
だからといって、ジェットコースターのような感情の起伏を麻薬のように
ほしがるのも人間で、だからこそ
「豊かに生きるには、ニュートラルであることです」
とも言われます。
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話を戻して。
あなたがコーチとして、
会話の中で、相手をネガティブモードに持っていく必要はありません。
そうならないように、
「こんなところに気を付けましょう」
というお話です。
本書では、このような例が紹介されていました。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「自分は自主的な人間だと思いますか?」と質問する。同時に、「自分が
積極的に行動した過去の例を3例挙げてください。」とお願いしておく。
このように、自分自身に関する例を挙げてもらってから、「あなたは自主
的な人間ですか?」と訊くと、例を挙げないときよりも、より「自主的な人
間だ」と評価するようになる。該当する記憶にアクセスした後だと、自分は
そういうタイプだと思い込むわけだ。つまり、自分の中の「正しさ」が変化
する。
もっと面白いのは、3つ挙げてもらうのではなくて、10個挙げてください
とお願いする。とすると今度は「自分はあまり自主的ではない」という方向
に判断が変わる。
10個も思い出すのは大変だから、「あれぇ、そう言われてみるとあまり自
主的な行動をしてこなかったな」と考えてしまう。
つまり、「正しさ」は、記憶のアクセスのしやすさによって変わってしま
う。あるいは、そのときの状況によって変わってしまうような、とても危う
いもの。
例えば、「金は愛よりも強い」と思うかとアンケートをとると、半数以上
の人が「その通り」だと答える。ところが逆に「愛は金よりも強いか?」と
訊いても半数以上が賛成してくれる。つまり、質問された瞬間に身近な具体
的な例が思い浮かぶんだ、どちらのケースでも。すると、それだけでもう「正
しい」と思ってしまう。
(本書より趣旨が変わらない範囲で変更した。P116-117)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
最初にお断りしておきますと、「3つ挙げてもらう」というのは、本書で
は6つ。10個というのは、12個と書かれていました。
普段、自分の強みなどについて考えたこともない人に、3つ挙げてもらう
のは大変です。6つなんて、最初から諦められてしまう人もいます。
そんな世界が、普通の世界ですから、「3つ」と「10個」にしました。
話を戻して、
質問の仕方で、全く逆の反応を起こしてしまうんですね。
ここでのポイントは、3つ。
・体験を思い出してもらおう。
・体験の例は少なめに。
(たくさん出てくるようであれば、感情を強化することになるの
で、その場合は体験例をもっと出してもらってもいい)
・比較するときには、焦点を当ててもらいたい傾向の言葉を選ぶ。
(「愛」なのか「金」なのか)
体験に裏付けされていると、「正しい」と証拠がそろっているように思え
て、ポジティブな面を信念として持ちやすくなるのです。
日常の体験からよくお分かりのように、相手が「ポジティブ」な印象を持っ
て考えると、次のポジティブな発想を促すことになります。
社内でのコミュニケーションでも、営業先での会話でも。
ポジティブな発想を促せれば、次の話は簡単にできます。
集団のレベルでは、ポジティブで共感できる関係であれば、ずんずん先に
進んでいけます。
「良い悪い」「ずるい・正当な」ではなく、人間の感情としてそういうも
のなのです。
そして、その時の焦点を当てる内容として、
・体験を思い出してもらう。
・証拠は一つ以上あれば十分。
・その時の言葉の使い方は、自分が望ましい状況を肯定的に表す。
とすれば、相手は自然とついてきてくれるのです。
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コーチの役割は、「クライアントを導く」ことではありません。
「自分で選んでいる」という実感を100%以上感じてもらうことなのです。
もちろん、「こちらが望ましいことを選ばせる」のではなく、自分の人
生観に合わせて選んでいる、というのが当然です。
それが、決断への責任ですし、結果への責任にもつながります。
あなたがすることは、クライアントさんが、
「どのように責任を果たすか」
「どのように責任を取るか」
それを自分事としてどのように感じるかを、ともに受け止めることです。
「逃げさせない」そして、「結果を甘んじて受け入れる」
それが、次へつながっていくのです。
改めて書きます。
あなたが、クライアントに、その覚悟を持たせること、責任を取らせるこ
とが必要なのです。
コーチングは癒しではありません。
クライアントの人生計画の中で、「覚悟を持たせること」「責任を取らせ
ること」それらを「自ら選ぶ覚悟を持たせること」が、コーチとしてのあな
たの役割なのです。
---------------------------------
その前段階として、
・体験を思い出してもらう。
・証拠は一つ以上あれば十分。
・その時の言葉の使い方は、自分が望ましい状況を肯定的に表す。
これに注意して、コミュニケーションしてください。
すぐに出てこなくても、じっと辛抱して待ってください。
それがあなたの役割です。
応援しています。
若狭 喜弘(Yoshi)
※『がんばろう日本 三方よしプログラム( http://p.tl/8J5q )』
私が主催、提供するサービスは、すべてプログラムに則って被災地支援に役立てます。
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