フィードバックの伝え方

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　仕事のプロのためのコーチング技術 MINI　2014/05/05
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　あなたが今いる逆境を幸運に変えるコーチング 若狭 喜弘（Yoshi：よし）です。

　前回の続きは、次回に。
　今日は、フィードバックの方法です。

　コーチングでは、フィードバックは質問と並んで大切なスキルです。

　あまり難しいことを考えずに、話を聞いて気づいたことを話せばいいのですが、それが難しいかもしれません。

　フィードバックは何を話すかというと、

　　　　●力が入っているところ
　　　　●無駄に力が入っているところ
　　　　●本人以外だからこその視点
　　　　●本当はすごいことなのに、本人が「当然」と価値を感じていないこと
　　　　●本人が目標としていることからのずれ

　など、クライアントが得たい未来のために、外から見えていることです。

　クライアントの目標がはっきりしていて、それが適切であったとしたら、それを実現するための、本人の外からの視点の話のすべてです。
　内側からの視点は、本人に任せましょう。

　もっとも、「内側から」といっても、本人が夢中になっていたり、混乱していたり、困っているときには視野がとっても狭くなっています。
　決めた行動に夢中になって取り組んでいるときには視野が狭くてもかまいませんが、客観的に振り返ろうとしたり、これからの行動を決めようとするときには、広い視点が必要です。

　人間はよくやりがちですが、
　第二次世界大戦中の日本軍の戦略だったり、
　原子力発電所の運営だったり、
　不都合な状況が起こる可能性を、「見ないふり」して計画を立てたりします。

　こんな経験はありませんか？
　正月休みやゴールデンウィークに本を読む計画を立てて、図書館で5冊借りてきたけれど、お酒を飲むお誘いがあったり、掃除をしなきゃいけなかったり、出かけなきゃいけなかったりして、1冊も表紙をめくることさえなかったということは。

　そういうのを織り込んでこそ『計画』なんですが、こんなことを繰り返しています。

　そのような、甘い視点を指摘するのがフィードバックです。
　少なくとも、「人は見たくないものは見ないものだ」という誰にも心当たりがあることがないかと問いかけるのも、フィードバックです。
　（質問の形になっていても、直感で「なんか隙がありそう」と思って伝える言葉はフィードバックです）

　このように、『指摘する』のは勇気が必要です。
　相手を否定することにもつながりますから。

　でもそれは、『相手自身・人間性』を否定しているのではなく、『行動』や『考え方』を目の前のまな板の上に置こうというだけです

　「相手が実現したいと希望している未来」のために、
　勇気をもって伝えてあげてください。

※勇気を持つためにも、「相手が実現したいと希望している未来」を本当に実現したいと思っているのかについて、確信を持てることが大切ですね。

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　そして、伝え方です。
　言葉だけを読むと、行動の後のように見えますが、
　本人の行動の後での面談だけではなく、最初の面談でも、過去の出来事について、また面談の時間中に出来事について、このように積み重ねていくことができます。

★フィードバックの方法
　１．できていたところ／よかったところを伝える。
　２．本人の個性を尊重した上で、改善を期待するところを伝える。
　３．できていたところ／よかったところを伝える。

　人と人との会話は、皮肉な言い方や逆説的な言い方で信頼関係を築いたり、会話を軽妙にしたりすることもありますが、最初は向き合った言葉遣いのほうがいいでしょう。
　よく知った間柄だと思っている人でも、面談が初めてだと緊張しているものです。
　そして、言葉を言葉通りに取ったり、言葉の裏の意味を考えたりします。
　”最初は” 、そんな余計なことをクライアントに考えさせてはいけません。

　そして、大切なのは、

　　『２．本人の個性を尊重した上で、改善を期待するところを伝える。』

　ことで、そして改めて、

　　『３．できていたところ／よかったところを伝える。』

　を伝えてください。

　この3段階は、コーチングだけではなく、日常の会話でも相手に受け取ってもらいやすいですよ。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　若狭 喜弘（Yoshi）

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